愛の欠片
もしも君が「NO」と言うのなら 僕はそれを黙って頷けるだろうか? ぎゅっと握った手のあたたかさが 生温くなったと気づいても 少しだけズルして目を閉じて 聞こえないフリして遠くまで来たから 帰り道が分からなくなってしまった ただそれだけのこと ただそれだけのこと すべて 混ざり合えないから 抱きしめた 目には見えないから 愛しくて 切なくて 言葉にできない 壊れやすいと知っているから はかないものだと信じていたから いつの間にか触れる勇気すら 持てないままの 愛の欠片 尖った先に見えた光の 放つ色や香りの中身が変わってく 巻き戻して 繋ぎ合わせても 同じ 場所はもうない ただ そこにあるだけ それは いつか 受け止めた 空のように 終わることなどない 夢だけに 魅せられて それぞれ 歩いてく 小さくても 聞こえなくても ささやかな君の優しさだけで ここにあるもの 確かに息づいて輝いてく